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男: 「じゃあ 次を呼びます 彼は長男で両親と住んでいます 名前は松下君です」 |
女: 「分かりました それではお願いします」 |
なんとなく横目で見るととても綺麗なキャリアウーマンという感じの人が居ました しばらくすると松下君と思われる男が入って来ました |
水: 「松下君ですね 初めまして 寮生活はどう?もう慣れた」 |
松: 「ええ、皆良い人でなんとか」 |
水: 「仕事の方はまだ研修期間なのよね早く本採用になってバリバリ働かなくてはね」 |
松:
「え〜そうですね」
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水:
「ところで松下君 家から出るときに色々な物を持ってきたと思うけど
自分の銀行口座って作ったの?」 |
松: 「ええ、給料振込みになるので自分の口座を作りました」 |
水: 「そのときに銀行印を作ったの?」 |
松:
「銀行印ですか? いえ家にある適当なものを使いました」
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水: 「じゃあ実印なんかも持ってないの?」 |
松:
「実印はまだ必要ないので作っていません」
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水:
「あら、松下君それは違うわよ こうして就職しているんだし
一人暮らしをしているのだからもう立派な社会人よ 一人前になったんだからきちんとした実印ぐらい持ってなくては」 |
松:
「そうなんですか」
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水:
「だって車買うときにも必要だし、寮を出てアパートを借りるにしたって必要よ
今後絶対必要になるから実印ぐらい持っていなくては」 |
松:
「そうですね」
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水:
「大人になったら「実印」と「銀行印」それから、「認印」を使い分けなくてはね
一式揃えておけば一生ものだし悪用されないわ、それに格式が違うもの」 |
松: 「そうですね」 |
象牙の実印 | 印鑑登録証 |
水:
「実印とはねあなたが市役場に登録した印鑑のことを言うの。例えば松下君が車を買うとするわね
その時に車は個人財産なので印鑑が必要なんだけど 三文判だと本人という証明がなされないでしょ 登録した印鑑登録証と実印があれば間違いなく本人が意思をもってその書類の内容を承諾したことになるの |
ちょっと難しいけど実印はそれだけの責任があるの
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社会人になったのだから「実印」とちゃんとした「銀行印」それから普通の「認印」ぐらい持たなくちゃ」 |
松: 「そうですね」 |
水:
「それでね 私が紹介できる処があるの ここなら普通の半額で作ってもらえるわよ
セットで購入できるの 良いチャンスでしょ」 |
銀行印 | 三文判 |
水: 「カタログあるけど、象牙のセットで30万円! 勿論ローンもできるわよ」 |
松:
「いや〜30万円はちょっと払えませんよ」
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水:
「じゃあこの10万円のものはどう?普通なら象牙の実印だけで20万円ぐらいするものよ
今だから10万円のセットで買えるけど普通なら20万円以上するものなの 10万円なんて月1万円で10ヶ月一年もしないうち終わるし月に1万円なんて 一日300円のコーヒー一杯分の値段よ これで一生使える象牙の立派な印鑑が揃うのだから こんなチャンスは絶対ないわよ!」 |
松: 「じゃあ この10万円のにします」 |
水:
「この用紙にあなたの名前と住所 実家の住所とお父さんの名前を書いて下さい
ローンを組むのなら書類を送るけど」 |
松: 「いえこのぐらいなら貯金がありますから現金で払います」 |
水:
「そう分かったわ じゃあこちらの用紙にサインをしてちょうだい
印鑑登録証の取り方も書いてあるから」 |
男: 「次は、東芝君です 彼の家は農家でおばあちゃんと両親5人暮らしです 次男です」 |
水: 「分かったわ じゃあお願いね」 |
水: 「東芝君ね 初めまして 寮生活はどう?もう慣れた?」 |
東:
「え、いや〜まだまだですね」
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水: 「仕事の方はまだ 〜〜〜 〜〜〜 −−−−−−−−−」 |