マルチリンクの考察
あらえびす号の足回り交換作業から
マルチリンクを勉強しましょう
足回り交換作業の様子はこちら
「あらえびす号足回り交換編」 をご覧下さい
基本的なサスペンション形式の話
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トレーニングアーム |
セミトレーニング |
A:車軸縣架式サスペンション(リジットアクスルサスペンション)
B:独立懸架式サスペンション(ディバイデッドアクスルサスペンション)
セミトレーリングアーム
車体の前後方向に設置されたアームで、車輪を規制するサスペンションのうち
アームの車体取付け点が、車輪より前方にあるもの
トレーリングアームが前方1点支持方式なのに対し、車体側取付け点を2点とし
斜め方向に装着されているのがセミトレーリングアーム
長所はトレーリングアームより、横方向の剛性が高いこと。車体取付け部が2点で
しかも斜め配置されているから。その半面サスペンションが収縮したとき、車輪の
角度が大きく変化するという短所をもっている
マルチリンク
コイルスプリングで車軸を支え動きの方向をリンクで制御している
通常はこのリンクの本数が形式名として使用される
3リンク式:
左右2本のラジアスロッドで車軸の上下動の支点を作り、
ラテアルロッドで横方向の動きを制御している
4リンク式:
左右のラジアルロッドを上下二本にして上下方向の動きを制御すると
同時に横方向の動きにも対応できるようにしている
5リンク式:
4リンク式にラテアルロッドを加え、横方向の動きを
きめ細かく制御できるようにしている
ではW124のマルチリンク構造です
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図解 |
部品 |
A:キャンパーコントロールアーム
B:トラックコントロールアーム
C:タイロッド
D:スラストアーム(カバー付き)
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新品交換 |
全体像 |
新品を取り付けた様子です このようになります 全体にはこのようになります
サブフレームを降ろしての作業になります
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ロアアーム |
ジョイント |
マルチリンクはロアアームがカバーしています(下に見えるのがスラストアームです)
フロントと同じように上下に動くためロアアームブッシュ&ボールジョイントが付いてます
年月が経つとこのように破損してしまいます
ではもっと大元のサブフレームを見てみましょう
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サブフレーム |
図解 |
サブフレームの構造と各種のブッシュです
A:サブフレームブッシュフロント二個必要です
C: サブフレームブッシュリヤ 二個必要です
B: デフマウントブッシュフロント 一個です
D: デフマウントブッシュリヤ 二個必要です
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デフマウントブッシュ |
サブフレームブッシュ |
デフマウントブッシュリヤ側新旧です サブフレームブッシュ前後です
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ブッシュ交換前 |
ブッシュ交換後 |
サブフレームブッシュ交換はこのようにサブフレームを降ろして作業します
車上での交換も可能らしいです(コツコツ叩いて取り出せるそうです)
いくつかの注意点
リペアキットにスリーブが無い、M12、M10のスプラインが必要等
W124のW210との共通部品化のわずらわしさが有りました
交換を計画されている方は、部品手配、工具の手配に注意されたら良いと思います
つまり今部品の発注をしますと、ほとんどW210部品で来ます
それだと旧部品(W124)と交換する場合はスリーブが無いと合いません
注文する場合にはその点に充分注意しましょう とのことです
マルチリンクや足回りの組み立てるときに
部品を組み立てる場合は
必ず1G(車体を降ろした状態)
で行うこと
マルチリンク交換作業は外すことはできるそうです が、圧入が必要な場合は
プレス機が必要です
やってもらえるところ探しておきましょう
最後にマルチリンク交換は大変効果があるそうです 新車の乗り心地にあこがれている人
やってみる価値はあるでしょう(予算との兼ね合いがあるでしょうけど)
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次は作業内容の写真を送ってもらいました
「マルチリンクの交換作業写真集」 をどうぞ